Monthly Archives: March 2020

1年経って、前を向く。

1年前の今頃、切迫早産で入院していた。

点滴針の差し替えで、血管が痛み、シャワーを浴びるのにも管を外してもらったりつけてもらったりで煩わしく、同室の妊婦さんたちの状況などを見たり聞いたりしながら、女の命がけの任務である「新たな命をこの世に生み出すこと」について畏敬の念を抱き、自らも含む世の女性たちの苦しみと喜びを、これ以上ないほどにともに噛みしめていた。

当時夫との仲は、既に修復不可能なことが、私の中では決定していた。
そのうえで、とにかく無事に二人目の息子を産むことを最優先にし、出産を終えたら、まず間違いなく離婚の手続きに入るしかないだろうとも認識していた。

入院中、最愛の息子と引き離され、会いたいけれど、それには夫が息子を連れて来てくれるのを頼るしかない。

夫には会いたくないけれど、息子には会いたい。
そんな思いもとても辛かった。

幸い、夫と離れることで、切迫早産の兆候は改善し、退院できた。
そして何とか夫への怒りを抑えて抑えて、予定日前日、元気な息子を出産することができた。

それから1年、今の私は住む場所も変わり、家族構成も変わり、世の中もコロナ騒ぎで大きく変わっている。

しかし、思うところはただひとつ。

前を見て進むこと。
これだけ。
目の前の問題や課題をひとつずつ、改善していこうと努力すること。
そしていつも、ていねいに見つめれば、見つけられる「幸せの種」を、
見逃さないように、ちゃんと見つけて満足を得て感謝できるように、
生きること。

「今が一番幸せ」ではいけない。
未来の自分が、
「今の幸せは前の幸せよりはるかに味わい深いものだ」
と感じられるように生きる。

人生は、あっという間のパーティーなのだから。
楽しめなくては、もったいなさすぎるのだから。